デリゲーションと不動産投資








忙しい時、または緊急事態になったとき
任せられる人がいる、というのは
とても心強いことです。


しかし、急に忙しくなったからといって
簡単に誰かに代わってもらうことは
想像以上に難しいですね。


そのためには、常日頃から
自分がいなくても大丈夫な状態を
意識して作っておくことが大切です。


人に仕事を任せることを
「デリゲーション」と言ったりしますが、


「デリゲート」とは
代表権を持つ・委任する
の意味になります。


そもそも不動産賃貸業は
管理会社がほぼ運営を肩代わりしてくれる
ケースが多いので


このデリゲーションが最もやりやすい
職種の一つと言えます。


しかし、デリゲーションには二種類あり
「使い走りのデリゲーション」と
「全面的なデリゲーション」です。


使い走りのデリゲーションは
「あれをして、これをして」
という、いわゆる細かい指示をすること。


これだと、実行する人が
言われたことしかできなくなり
言われないことまでは考えてくれず、


そして思うように結果が得られない
ことになりがちです。


これは相手の能力が低いのではなく
指示する方のスキルの問題です。


相手が自分で考えて動いてもらえる
ようにするには
「全面的なデリゲーション」
が必要です。


全面的と言っても
「あとは全部やって」というのではなく


望む「結果」や守るべき「ルール」を
明確に伝え、


「手段」はその人に任せる、
というやり方です。


これは簡単なようで、実は難しい。
人はどうしても自分なりの手段に対する
考えやポリシーがあるし、


これだけは守ってほしいと思うことが
実は結果ではなく手段そのもので


それをまだ知らない人に
アドバイスしたくなってしまうからです。


たとえば自分の子供に片付けを頼む時、
どうすれば最も効率的に、
素早く片付けられるか、を知っている親は


片付ける順番にも口出ししてしまいます。
こうされると子供は、
その場所を綺麗にすることよりも


親の言われた順番にものを移動すること、
もしくは怒られないように行動することに
意識が集中してしまい、


部屋を綺麗にする、という本質を
理解することを怠るようになります。


どうすれば綺麗に片付けられるか
自分で考える力を持ってもらうためには
全面的に信頼することが大事です。


いつまでに、どんな状態にしてほしいのか
これだけで良いのです。


そこに全面的な信頼を寄せるだけで
子供は自分で考えて
やり方を見つけてくれるでしょう。


とは言え、本文は子育て書ではないので
不動産賃貸業に話題を移します。


管理会社に依頼するときも同様です。


自分の物件が空室になった時、
満室にする手段はできる限りお任せし、
そのための原資はどこまで出せるか


いつまでに満室にしなければならないのか
をしっかり理解してもらい


あとは全面的にお任せることが
望ましいです。


賃借人さんとの条件交渉も
基本的にはお任せして、
ある程度の裁量権限を移譲しておくと


管理会社の営業マンも
グッとやりやすくなります。


こうすると、次に空室が出たときも
自社で考えながら行動してくれるように
なります。


もちろん、自分で客付けするスタイルを
貫ける人は素晴らしいと思いますが、


特に忙しいサラリーマン大家さんには
管理会社を上手に信頼して


効果的・全面的なデリゲーション
ができるといいですね。


デリゲーションに最も重要なことは
相手との信頼関係を結ぶことです。